極彩色壁画が語る飛鳥時代のロマン、高松塚古墳

高松塚古墳について
奈良県明日香村にある高松塚古墳は、日本を代表する古墳の一つです。7世紀末から8世紀初頭に築かれた終末期古墳です。墳丘は直径約18メートル、高さ約5メートルの円墳で、内部には凝灰岩で造られた石室があります。
1972年の発掘調査で、石室の壁や天井には、日本で初めて本格的な極彩色壁画が発見され、「戦後最大級の考古学的発見」として国内外から注目を集めました。現在では古墳全体が特別史跡、壁画は国宝に指定されており、日本古代史を知るうえで欠かせない文化遺産となっています。
壁画に描かれた世界
特に華やかな衣装を身にまとった女子群像は「飛鳥美人」と呼ばれ、日本美術史を代表する作品として広く知られています。壁画には、中国や朝鮮半島から伝わった思想や文化の影響が色濃く表れており、当時の国際的な交流を物語っています。
被葬者は誰なのか?
高松塚古墳の被葬者は現在も特定されていません。築造年代から、天皇に近い皇族や有力貴族であった可能性が高いと考えられていますが、決定的な証拠は見つかっていません。この「謎」が、高松塚古墳の大きな魅力の一つでもあります。
壁画保存への取り組み
壁画は発見後、空気や湿度の変化によってカビや劣化が進みました。そのため2007年には石室を解体し、壁画を取り外して本格的な保存修理が実施されました。現在も文化庁を中心に、将来へ文化財を受け継ぐための保存・研究が続けられています。
古墳内部は保存のため公開されていませんが、現地では墳丘を見学できます。また、近くの高松塚壁画館では、精巧な壁画の模写や石室模型が展示されており、当時の様子を学ぶことができます。
高松塚壁画館

奈良県明日香村の高松塚古墳に隣接する資料館です。国宝である高松塚古墳壁画は保存のため一般公開されていませんが、壁画館では精巧に再現された模写や石室模型、出土品などを通して、高松塚古墳の歴史や壁画の魅力を学ぶことができます。
古墳内部の石室を実物に近い大きさで再現しており、実際に埋葬施設がどのような構造だったのかを理解できます。壁画は、原寸大で忠実に再現されているため、壁画の細かな色彩や筆遣いまで間近で観察できます。
高松塚壁画館の詳細
| 住所 | 奈良県高市郡明日香村平田444 |
|---|---|
| 電話番号 | 0744-54-3340(高松塚壁画館) |
| 開館時間 | 9:00~17:00(入館は16:30まで) |
| 定休日 | 12月29日~1月3日、4、7、11、2月の第2月曜日(祝日の場合は翌日) |
| 料金 | 大人300円、学生(大学/高校)130円、子供(中学/小学)70円 |
| アクセス | 近鉄吉野線「飛鳥駅」より徒歩15分 |
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