映画の舞台:精霊流し
物語の舞台
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東山手洋風住宅群
明治20年後半頃に建設された7棟の木造洋館。節子が開いたお見せ「椎の実」として登場します。
住所 長崎県長崎市東山手町6-25
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迎仙閣
櫻井雅人が住んでいた薔薇の家として登場します。秋に特別公開される長崎の紅葉の名所です。
住所 長崎県長崎市松原町2520
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史跡料亭 花月
節子の親戚一同が集まった場所として登場。史跡料亭で卓袱料理が頂ける。坂本龍馬の刀傷が残されている。
住所 長崎県長崎市丸山町2-1
物語のあらすじ
櫻井雅彦(内田朝陽)は長崎で過ごした少年時代、母・喜代子(高島礼子)に買ってもらったバイオリンの練習に明け暮れる。自分を犠牲にしてまでも雅彦にバイオリンを続けさせた母は、やがて東京の有名な先生のもとに通わせるため、雅彦を鎌倉にある自分の妹・節子(松坂慶子)の家に住まわせることにする。こうして母と離れレッスンに励む雅彦は、母とは対照的に奔放な性格の叔母・節子に戸惑いながらも、彼女の息子・春人や近所に住む木下徳恵と仲良くなり楽しい少年時代を送る。十数年後、大学生になった雅彦は、バイオリンに挫折し、仲間と結成した学生バンドに情熱を傾けていた。 幼い頃から仲の良かった母方の従兄が水難事故で亡くなったことがきっかけで作られたさだまさしの「精霊流し」という曲は、1974年グレープの2nd Singleで出されました。自伝的小説の映画化です。
感想
見終わった後、ジーンとしました。「自分に正直に生きていれば苦しい事もある。だけど、不幸にはならない」という言葉が印象的でした。主人公に向けられた母の愛が、胸に沁みます。
人の死をただ悲しいだけではなく前に進む何かに変えて、生きて行かないといけないなと思いました。また、この映画を見て、精霊流しと灯篭流し(死者の魂を弔って灯籠(灯篭)やお盆の供え物を海や川に流す日本の行事。)は別物であることが分かりました。
精霊流しは、毎年8月15日の夕刻から開催されます。新盆を迎えた故人の家族らが、提灯や造花で飾られた精霊船と呼ばれる船に故人の霊を乗せて”流し場”と呼ばれる終着点まで運びます。爆竹を鳴らし「ドーイドーイ」とかけ声で始まり賑やかで華美な為、祭りと誤解されることもありますが、故人を追悼する儀式です。