感想

雪平（篠原涼子さん）がユタカ（三浦春馬さん）を射殺するという事件が物語のキーとなっています。このドラマの約7年後に「ラスト・シンデレラ」で甘い恋人同士になるので、要チェックです。ちょっと感慨深いものがあります。いい男になってと近所のオバサンみたいになります(笑)。

基本的には推理ドラマ。社会的な問いとして「犯人を射殺すること」は正義か？て事が含まれているドラマだと思いました。そして、弱い者を助けられない、犯罪が起きないと動けない警察はアンフェア。強い者に虐げられ、弱い者が我慢できなくなって犯罪を犯した時に動き、犯人を止めるために射殺する。でも、人を殺したのだから、射殺されればフェアなのかも知れない…。

私は見ていて犯人が雪平の弾丸による死亡という結果に憤りを覚えました。なので犯人を射殺することには反対なのだと思います。ただ、我が子が危険に晒されていたら、早く撃って！と思うでしょう。我が子が犯人だったら犯罪を犯していても撃たないで！と思うでしょう。何故、心臓を打ち抜くピストル技術を持ちながら、腕とか足にしないんだろう。まぁドラマだからね。

きっと世の中には犯罪とならなくても人の手を借りて、威光を保つ人もいるんだろうなぁ。信念を曲げられながら会社に属してる人もいるはず。恨みの増殖は予期せぬ感情を生み出してしまうものだから、できるだけこの人ヤバイと感じた人とは距離を置きたい。

雪平が射殺した未成年が施設で育った子だった。これが現実世界だとしたら、そこをクローズアップされてしまうんだろうなぁと思いました。物語の筋とは離れますが、もし私と夫が亡くなり、息子が一人になってしまったら…。うちは一人っ子なのできっと施設に預けられることになると思うのです。施設で虐待やいじめに遭ったら…学校では施設の子ということでいじめに遭ったら…。どこが安心できる場所になるんだろう？毎日、ママとパパに逢いたいのに、死んでいてどうすることもできない。男の子が出て来ると息子と照らし合わせて考えてしまい、切ない気持ちになります。幼い息子を遺して死ねないと思うけれど、現実世界が想像力のある愛ある世界でありますように。