世界遺産、佐渡金山
佐渡金山について
新潟県佐渡島にある世界遺産「佐渡金山」を訪問しました。世界遺産に登録されたのは、江戸時代に開発された鉱山関連の史跡のみで、明治以降に整備された近代化産業遺産は含まれません。
【佐渡金山の歴史】
1601年、山師3人により開山しました。
1603年、徳川幕府の天領として佐渡奉行所(大久保長安派遣)が設置され、江戸幕府の重要な財政源となりました。
1869年、明治政府のもと、西洋人技術者より近代化・機械化が進みました(官営化)。
1896年、三菱合資会社に払い下げられました(民営化)。
1989年、資源枯渇により創業停止しました。
佐渡金山 入口
宗太夫抗と道遊抗の2つのコースがあります。坑道内の気温は年間を通じて10℃前後なので、長袖の上着を用意しておくと安心です。真夏(8月)の訪問でしたが、長袖を着用しました。
宗太夫抗
江戸初期に手掘りで掘られた坑道です。デコボコしています。機械のない時代に、これだけ掘ったと思うとスゴイです。採掘作業を細分化して効率よく作業しました。最盛期には、金が1年間に400 kg以上算出されたと推定され、銀は1年間に37.5tも幕府に納められたとの記録が残っています。当時は世界最大級の金山でした。
水上輪
坑道が海水面より下に達したため、排水作業が必要でした。水上輪と呼ばれる木製の機械を使いました。
水上輪の仕組み体験
水上輪の仕組みを理解できました。画像の筒の中にある黒い螺旋状に沿って水が上へ移動します。これはアルキメデスポンプの原理を使い大阪からきた水学宗甫が伝えた技術とされています。しかし、鉱脈が乏しくなると水上輪を設置する余裕がなくなり、無宿人が桶で水を汲み上げる水替人足として働かされました。
休息所
道遊抗
国の重要文化財です。1899(明治)32年から火薬や機械掘りで掘られた坑道です。宗太夫抗と比べて採掘跡がキレイです。西洋技術が取り入れられ、産出量が増加しました。
道遊の割戸
佐渡金山のシンボルといえば「道遊の割戸」。山がパックリと割れている姿が不思議です。上部は江戸時代、下部は明治時代に採掘されました。自然の形をも変更してしまう鉱石への飽くなき採掘精神に恐ろしくなりました。
機械工場
国の重要文化財です。昭和13年の重要鉱物増産法に伴って整備された諸施設の一つです。現在でも使用可能なものが残されています。
佐渡金山の詳細
所在 | 新潟県佐渡市下相川1305 |
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電話番号 | 0259-74-2389 |
営業時間 | 4月~10月 / 8:00~17:30、11月~3月 / 8:30~17:00 (入場は営業終了30分前) |
休業日 | 年中無休 |
料金 | (2坑道周遊コース)大人1500円、小学生750円 |
アクセス | 両津港からバスで「相川」降車、七浦海岸線に乗換て「佐渡金山前」降車、徒歩1分 |
URL | 史跡 佐渡金山(公式サイト) |
佐渡金山の地図
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